「向こうは社会人だし、こっちの『結婚しよう』なんて学生の俺のその場しのぎの浅知恵だとその場で振られた」
「……まぁ。なるほど」
「でさ、俺も向こうもその婚姻届け出してないんだよ。お互い相手が回収したと思ってたんけど、どうやら誰かが拾って役所出したらしい。飲み屋街だから、きっと酔っ払いにでも拾われたんだろなっていうのが俺たちの見解」
「え!? 」
「土曜の夜に時間外で開いてない役所の守衛室に誰かがわざわざ届けてくれたらしい。ちょっと前にパスポート取って、ちょうど本籍覚えてたこととか、書類に不備が無かったこととか、酔っ払いが代理人として成り立ってしまったとか、成人年齢が引き下がったとか、よりにもよって変にスムーズにいったんだろうね。わかったのは、受理されましたって手紙が来たから。代理人が出したらハガキ来るんだよ、知ってた? 」
「知らないけど」知るわけないでしょ、と呟く。
「だよね。彼女からそりゃもう怒り狂った電話かかってきて、でも俺も身に覚えないし。そっから、これからどうするかって話し合い。結果、無かったことになった。戸籍上からは消えないらしいけど。うちさ、親温厚なんだけど、めっっちゃ怒られた。めっっちゃ。でも彼女はもっと向こうの親に怒られただろうな。大人だから。学生なんかと付き合っていたことも含め怒られたと思うな」
彼は、空に向かってはぁと短い溜息を吐く。
「婚姻届け出しちゃったからには、結婚を続けようかって選択肢は無かったんだね」
「うーん。俺は金銭面で学生の間は向こうに頼るけど、毎日バイトしたら何とかなるかと思ってたんだけど。親も巻き込んだら俺の意思はそこまで尊重されなかった。つか、彼女も無理って言ってたからどうしようもない」
慰めるべきか、言葉を探す。彼はなんてことないように
「で、どうする? 」
と私たちのこれからに言及した。
「……まぁ。なるほど」
「でさ、俺も向こうもその婚姻届け出してないんだよ。お互い相手が回収したと思ってたんけど、どうやら誰かが拾って役所出したらしい。飲み屋街だから、きっと酔っ払いにでも拾われたんだろなっていうのが俺たちの見解」
「え!? 」
「土曜の夜に時間外で開いてない役所の守衛室に誰かがわざわざ届けてくれたらしい。ちょっと前にパスポート取って、ちょうど本籍覚えてたこととか、書類に不備が無かったこととか、酔っ払いが代理人として成り立ってしまったとか、成人年齢が引き下がったとか、よりにもよって変にスムーズにいったんだろうね。わかったのは、受理されましたって手紙が来たから。代理人が出したらハガキ来るんだよ、知ってた? 」
「知らないけど」知るわけないでしょ、と呟く。
「だよね。彼女からそりゃもう怒り狂った電話かかってきて、でも俺も身に覚えないし。そっから、これからどうするかって話し合い。結果、無かったことになった。戸籍上からは消えないらしいけど。うちさ、親温厚なんだけど、めっっちゃ怒られた。めっっちゃ。でも彼女はもっと向こうの親に怒られただろうな。大人だから。学生なんかと付き合っていたことも含め怒られたと思うな」
彼は、空に向かってはぁと短い溜息を吐く。
「婚姻届け出しちゃったからには、結婚を続けようかって選択肢は無かったんだね」
「うーん。俺は金銭面で学生の間は向こうに頼るけど、毎日バイトしたら何とかなるかと思ってたんだけど。親も巻き込んだら俺の意思はそこまで尊重されなかった。つか、彼女も無理って言ってたからどうしようもない」
慰めるべきか、言葉を探す。彼はなんてことないように
「で、どうする? 」
と私たちのこれからに言及した。



