電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

それにしても、紡くんからのお話ってなんだろう⋯⋯?

閉会式が終わったあとの静まった校舎の中を歩きながら、私は考えた。

屋上なんて、行ったことないなあ⋯⋯。

重い屋上のドアを開けると、そこには夕映え空を見つめている紡くんが立っていた。

夕日のたくさんの色が紡くんの白い綺麗な髪の毛に反射して、紡くんの髪色も夕映え空とお揃いのようになっていた。



「千星ちゃん、来てくれてありがとう」

「ううん、大丈夫だよ。⋯⋯それで、お話って、なあに⋯⋯?」



私が尋ねると、わかりやすく視線を外した紡くん。

もしかしたら、言いにくいことなのかな⋯⋯?



「あー⋯⋯もう、黙っててもしょうがないよね⋯⋯」



紡くんはぼそっとつぶやいてから、私の目を見つめた。

漆黒の瞳に捉えられて、思わず胸が高鳴ってしまう。



「___好きです。僕と⋯⋯付き合ってください」



⋯⋯⋯⋯っ、え⋯⋯?

紡くんが⋯⋯私のことを⋯⋯好き?

冗談かと思ったけれど、紡くんの真剣な瞳を見てしまえば、それが冗談だとは思えなかった。

好き、って⋯⋯きっと、お友だちとしての好きじゃなくて、恋愛的な意味での好きだよね⋯⋯?

突然のことに驚いて、何も言葉を発せなくなってしまった。

だって⋯⋯














___私も、同じ気持ちだったから。