電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

輝くんの提案でみんなが一斉に舞台袖から体育館へと移動した。



「⋯⋯ねぇ、千星ちゃん」



私も移動を始めようとしたとき、私にしか聞こえないような小さな声で紡くんに引き止められた。

⋯⋯? どうしたんだろう⋯⋯?



「閉会式が終わったら、さ⋯⋯屋上に来てくれない? 話、あるんだよね⋯⋯」

「うん⋯⋯私は大丈夫だよ?」

「じゃあ、みんなには内緒で来てね?」

「う、うん⋯⋯」



強く言われて、返事がたどたどしくなってしまった。

それにしても⋯⋯紡くんと二人きり、って⋯⋯私、平常心を保てるのかなっ⋯⋯?

一人心臓が飛び出しそうになるのをこらえてみんながいる体育館へと走っていった。