電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

れ、玲香っ⋯⋯!? なんで泣いているんだろう⋯⋯?



「歌えるじゃん⋯⋯歌えたじゃん⋯⋯っ! ちゃんと、話せてたよ!」



玲香は私がたくさんの人の前で歌を歌えたこと、それから少しだけだけど話せたことに感動してくれたらしい。

端から見たら人前で話すことなんて簡単なことかもしれない。

でも⋯⋯私にとっては、大きな大きな一歩だったんだ。



「千星ちゃん⋯⋯!」

「千星!」



玲香の後ろの方から男の子の声が聞こえて、声がした方を見てみると、そこにはアポロンのみんなが立っていた。

みんな、なんでこんなところにいるのっ⋯⋯!?



「あぁ、途中からこいつらも一緒に見ていたのよ」



まるで私の心を読んだかのように答えてくれた玲香。

な、なるほど⋯⋯?



「みんな⋯⋯歌、聴いてくれてありがとうっ」



そう言って微笑むと、玲香以外のみんなが一斉に顔を赤くしてしまった。

あれ⋯⋯? みんな、どうしたんだろう⋯⋯? 集団の風邪かなにかなのかな⋯⋯?



「⋯⋯千星、笑顔はこいつらには刺激が強すぎるから」

「し、刺激っ⋯⋯?」