電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

「いいのよ。というより、迷惑だなんて思ってないわ」



そういってふっと微笑んだ玲香。



「あ、そういえば⋯⋯明日、千星は学園祭に来るの?」

「うん⋯⋯ちょっと、行こうかなって⋯⋯」

「⋯⋯きっと、まだ噂のこと、気にしているわよね⋯⋯。だって、あんなことを急に言われてしまったんだもの。でも、ある程度収まったのよ」

「え⋯⋯?」



玲香の言葉に、私は開いた口が塞がらなくなってしまった。

噂とかって、そんなに早く収まったりするものだっけ⋯⋯? いや、私の記憶の中では、もっと長引くはずだ。

人の噂も七十五日って言われてるし。



「これ、言っていいわよね⋯⋯? あのね、朝霧とか、他の放送委員のやつらとか、あとは流星先輩とか⋯⋯いろいろな人が千星はねいろじゃないってみんなに伝えているのよ」

「紡くんたちが⋯⋯?」



またもややってきた衝撃の事実に、私はもう脳内で情報が渋滞を起こしていた。

しかも、紡くんたちだけじゃなくて、お兄ちゃんも一緒になっているということにも驚いた。