電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

不器用ながらも優しいお兄ちゃん。

私、お兄ちゃんの妹でよかった⋯⋯こんなに優しい人がお兄ちゃんなんて、自慢だよ。



「⋯⋯ありがとう」



家にはいないけれど、自然と感謝の言葉がこぼれていた。


___ピンポーン。


あれ⋯⋯こんな時間に、誰だろう。

今日は、荷物が届くような用事はお母さんから聞いていないけど⋯⋯。



「⋯⋯っ、え⋯⋯?」



ど、どうして⋯⋯!?

インターホン越しに見えた人物を見て、思わず固まってしまった。

なぜなら、そこには⋯⋯



『あー、あー⋯⋯千星ちゃん、いますか?』

『ごめんね、来ちゃった〜』

『ここが、千星の家か⋯⋯はっ、まさか、つまりはねいろ様のお宅⋯⋯!?』

『うるせぇよ、伶衣⋯⋯。千星、出てこい。直々にアポロンの俺様たちが来てやったぞ』



___アポロンのみんながいたから。