電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

『音羽さんは本当に偉いわね。こんなに立派で優秀な生徒が私のクラスだなんて、誇らしいわ〜』

『そ、それほどでもないですよっ⋯⋯』



少し恥ずかしいけれど、先生から頼ってもらえるのは嬉しいし、信頼されていると思えて私自身も嬉しく思える。

先生と別れて、自分の教室へ戻ろうとしたときだった。

教室の中から、ヒソヒソと何かの言葉が聞こえてきたのは。



『ねぇ⋯⋯正直さ、音羽さんってどう思う?』



え⋯⋯私⋯⋯?

まさか、自分が話題にされるなんて思ってもいなかったし、その声の主が友だちだったから、余計に驚いた。

自分の耳には自信があって、声だけでも誰だかわかるほどだし、姿を見なくてもわかってしまった。



『優等生すぎてほんとに話しづらいよー。なんかいつも先生の手伝いとかしてくれるからいいけどさあ、こっちの株が下がるっつーの』



⋯⋯っ、え⋯⋯。