これは3年生の頃にもう習っている。 1年生のときも、2年生のときにも、終戦記念日という単語だけは知っていた。 「8月15日!」 合わせたわけでもないのに、全員の声が揃う。 それを聞いて先生は大きくうなづいた。 「みんなよく覚えているね。それじゃ、今日はもう少し深いところまで勉強しようか。実はこの学校ができる前、ここは戦争で家族を失った子供たちが集まる場所だったんだ。終戦前からずっとね」 先生の説明に「えぇ」とか「嘘」といった声が上がる。 僕もそれは初耳だった。