☆☆☆ とんでもないものが撮れてしまった。 手が触れた部分が今も冷たく感じられる。 コウタのやつに話したらどれだけ驚くだろう。 そう思って期待していたのだけれど、家に戻って動画を確認してみると14段目も黒い手も写っていなかった。 ただオレがワァワァ騒いで慌てているだけなのだ。 「なぁんだ。こんなんじゃ全然自慢できないじゃん」 画面越しなら見ることができるけれど、動画には残らないなんて考えてもいなかった。 せっかくあんなに怖い経験をしたのにこれじゃ信じてもらえない。