理科室での奇妙な経験を話している間、カオリは静かだった。 もしかしたら聞いてくれていないのかもしれない。 そんな不安が膨らんできたとき、ドアが開いた。 そこには右腕に包帯を撒いたカオリが立っていた。 ギプスはしていないから、骨折はしていなかったんだろう。 「カオリ!」 「ユウコ、こんなに汗かいて、大急ぎで来てくれたんだね」 カオリの部屋にはいると、カオリのお母さんがタオルを持ってきてくれた。 額や頬に浮かんだ汗を拭うと、ようやく安堵のため息が漏れ出た。