「人体模型が生徒の持ち物を食べちゃうんだって!」 「へ?」 予想外の噂に反応しそこなって間抜けな声が漏れてしまった。 「それだけじゃないよ。持ち物を食べられた生徒は、必ず悪いことが降りかかるんだって」 「なにそれ。人体模型が持ち物を食べる?」 私は人体くんへと視線を向ける。 人体くんの口は固く閉ざされていて開くとは思えない。 なにより、人体くんの体は半分皮膚が捲れて中身が見えるようになっている。 口元だって、半分は私たちと同じだけれど、もう半分は歯や筋肉がむき出しになっている。