「カオル、ちゃんと人体くんを見て見てよ。つぶらな瞳に整った顔。ちゃんと見れば可愛いんだってば」
「ちょっとやめてよ。私は人体模型をそんなにジロジロ見たくないんだってば」
人体模型の前でギャアギャアやりあっている私たちを他のクラスメートたちは不思議そうに見ている。
「あ、人体模型といえばさ、6年生の人たちが変な噂してたのを聞いたことがあると」
思い出したようにカオルが真剣な表情になった。
「え、なにそれ?」
学校の七不思議とかだよ、人体模型が動いたとか、ガイコツの模型が襲ってきたとか言われているけれど、この小学校にはそんな七不思議はなかったはずだ。



