先生と、時々涙雲


教壇に立つ先生

今日もかっこいい


「よーし、藤花、最終テストやるぞー」


「勉強がんばったんで、絶対大丈夫です!」


「おぉ、真面目ちゃん本領発揮だな!」



今日で補習が終わっちゃうと思うと

なんだか寂しいよ


「採点したぞー、藤花、お前本当によく頑張ったな!部活もやりながら、えらいぞ!」


「私が本気を出せばこんなもんです!!」


「最初から本気だせよー!」


笑いながら私のおでこにデコピンした

・・こういうの本当ずるい。



「今日で補習終わり、ですね。」


「そうだな。あしたからまた別のやつの補習だから、なんかあったら、教室きたら教えてやるぞ〜」


「次の補習は何人なんですか?」


「うーんと1人。A組の坂田が理科が苦手だって、自分から出たいと名乗りでてきたんだ」


A組の坂田さん

細くてスタイルが良くて綺麗な子だ



「そう…なんですね」


「ん、どした?勉強したりないのかー?」


先生が私の顔を覗き込む


自分の真っ赤な顔を見られるのが恥ずかしくて


自然と目をそらしてしまう



「あ、いや、もう帰りますね、先生さようなら!」

「お、おう、またあしたなー!」






ーーー今日は先生と坂田さんの補習の日

……私以外にもあんな顔するのかな

ちょうどA組の廊下を通り過ぎると

坂田さんの声が聞こえてきて

思わず立ち止まってしまった




「先生、彼女いるんですか〜?」


「こらー坂田から勉強したいって言ったんだろー集中しろー!」


「えー、じゃあ先生のタイプは?」


「俺はこの仕事が恋人だからな!」


「えーつまんなーい
こんなに可愛い生徒が目の前にいるんですけど〜」


「はいはい、わかったから問題解け!」


ーーーーガタッ

動いた拍子にドアにぶつかってしまった



「ん?あれは…………藤花?」



気がついたら私は

逃げるように走っていた

なんだろうこの気持ち

私にだけ特別ってことはないんだって

そんなことわかってるのに

帰り道涙が止まらない


私、先生が好き。

でもね、これを伝えたら

ぎこちなくなるのが嫌で

そっと自分の胸にしまっておく

想い続けるだけならいいよね?先生





「藤花?」

振り返るとそこには相模くんがいた。


「どうした?……泣いてんじゃん」


「……なんでもないよ!」


「なんでもなくないだろ。
もしかして、すばる?」


「……」


「やっぱそうか」


「ちがう、ちがうの。私が勝手に好きなだけで、先生はただの先生で……」


「あいつは、すばるはなんて言ってんの?」


「何も言ってないよ。自分の気持ち伝えるつもりもないし、今の関係が壊れるのが嫌なの」


「……そうか、俺でよければ話きくから」


そういって相模くんは家まで送ってくれた。


「じゃあな、なんかあったら連絡しろよ!」

「うん、ありがとう、またあしたね。」



相模君はいつも冷静で

でも優しくて

なんだか安心する