キーンコーンカーンコーン
「明日から冬休みだから進路希望の紙は教壇のボックスに入れておいて下さいね」
和やかな早見先生の声で二学期も終わろうとしている。
「あかり進路決まった?」
「うん、水波大学の教育学部かなー!
唯は?」
「やっぱそうか〜あかり成績良いし余裕だね!
私は美容師の専門受けようと思ってる!」
「めっちゃいいじゃん!唯に将来髪きってもらおー!」
「もちろん!あかりが最初のお客さんって決めてるんだから〜!」
私たちは未来の事についてわちゃわちゃ話していた
私の将来の夢
先生みたいな先生になること
生徒思いの真っ直ぐな先生。
「浅香悪い、藤花借りていいか?」
「もーせっかくあかりと盛り上がってたのにー
なんてね、どうぞ彼氏さーん。
あかり、また連絡するねー!」
「うん、唯、またね!」
深刻な表情をした翔くん
「翔くん、どしたの?」
「俺たち別れよう。」
翔くんの真っ直ぐな眼差し
真剣な話をすることはなんとなく察していた
「え……急にどうしたの?
私、何かした……?」
「藤花は何も悪くないよ。
すばるの事忘れさせてやるって言ったのに
ダサイよな、俺。」
「……え」
「俺と居ても、なんか藤花無理してるっていうか、忘れさせてやるんじゃなくて、応援したいって思った。
もう自分の気持ち誤魔化さなくていいから。」
「っ……翔君…」
「泣かせないって言ったのに最後まで泣かせてごめんな。」
「ううん、謝らないといけないのは私の方だよ。
翔くんといれば先生のこと忘れられるって思ってたけど、でもそれって翔くんにとって失礼なことしてるなって…。
なのに私、どうしても頭の中先生でいっぱいで……」
「もう十分分かってるし、それだけ人を好きになれるの俺はすげぇと思う。
だから今後、気まずいのとかなしだからな!」
「うん…。
私を好きになってくれて、ありがとう。
楽しかったよ、翔くん」
「俺も、めちゃくちゃ楽しかった。
幸せにならなきゃ許さないからな?」
「うん。翔くんもね!」
こんなに想ってくれてる人がいるのは
普通じゃないんだってわかってる
翔くんには感謝しきれないよ
「じゃあな、目、腫らすなよ!」
「もう腫れてる!ありがとう。また来年ね!」
「もち食い過ぎんなよー」
「もー、余計なお世話でーす!」
俺たちらしい別れ方をして
手を振り合って
藤花を送り届けた後のこの道も
これで最後になるのか
「……めっちゃ好きだったわ」
あいつのためにも切り替えよう

