天才の、まだ知らない恋愛鬼ごっこ

 自分1人しかいない部屋に、キーボードを叩く音と、書類をめくる音が響く。
 
 「はーぁ、今日も残業かぁ」
 
 そう呟くのは、十代後半程度の見た目をした、幼さが残る顔立ちの少女。
 
 「えーっと、何々?『田舎の学園の学生が総合実技格闘技筆記大会世界新記録を出した』?」
 
 田舎、かぁ。記憶は無いけど、私も昔住んでいたな。 
 「いいなぁ、田舎。わたしも行きたいなぁ」
 
 まあ、私は会議を開いたり、外国の使者と交流したりと、いろいろと仕事があるから行けないんだけと。
 
 ま、変な仕事もたまにある。
  
 例えば、世界政府から山でパーティーをしていたら国の重要機密情報がでてきたから回収してきてくれと言われ行ってみたら村人がそれを神の書物と言い、返してくれなくて乱闘になったとか、飛行船で飛んでたら空に人類未踏世界最古の遺跡があったから1人で調査してきてくれとか、そんなものが年に数回くらいある。