しばらく私を見ていた遼河さんは。
何も言わず。
隣へ座った。
近い。
今度は。
本当に近い。
肩が触れそうで。
触れない。
そのわずかな隙間が。
妙に気になる。
だから。
少しだけ。
自分から寄った。
「……綾乃」
「何」
「かなり酔ってるな」
「知ってる」
「自覚あるのか」
「あるもん」
「そうは見えない」
「うるさい」
そのまま。
遼河さんの肩へ。
そっと頭を預ける。
一瞬。
身体が固くなったのが分かった。
でも。
離されなかった。
それだけで。
満足だった。
「……遼河さん」
「何だ」
「蘭と……」
そこまで言って。
止まる。
何を聞きたいの。
私。
婚約?
昔のこと?
十三歳の時に聞いた言葉?
全部。
頭の中にはあるのに。
うまく繋がらない。
「蘭が?」
「……ほんとに、何にもないの?」
静かになった。
聞かなきゃよかった。
そう思った瞬間。
遼河さんが答えた。
「何もない」
「……何も?」
「一度もない」
何も言わず。
隣へ座った。
近い。
今度は。
本当に近い。
肩が触れそうで。
触れない。
そのわずかな隙間が。
妙に気になる。
だから。
少しだけ。
自分から寄った。
「……綾乃」
「何」
「かなり酔ってるな」
「知ってる」
「自覚あるのか」
「あるもん」
「そうは見えない」
「うるさい」
そのまま。
遼河さんの肩へ。
そっと頭を預ける。
一瞬。
身体が固くなったのが分かった。
でも。
離されなかった。
それだけで。
満足だった。
「……遼河さん」
「何だ」
「蘭と……」
そこまで言って。
止まる。
何を聞きたいの。
私。
婚約?
昔のこと?
十三歳の時に聞いた言葉?
全部。
頭の中にはあるのに。
うまく繋がらない。
「蘭が?」
「……ほんとに、何にもないの?」
静かになった。
聞かなきゃよかった。
そう思った瞬間。
遼河さんが答えた。
「何もない」
「……何も?」
「一度もない」
