『十五年越しの願いは、歪んだ家族に砕かれて――身ごもり秘書は幼馴染CEOの重すぎる執着愛から逃げられない』

お父様はカリフォルニアで治療を続け。

仕事も順調。

遼河さんとの関係も。

近いようで。

決定的には何も変わらない。

CEOと専属秘書。

幼馴染。

あの頃より、ずっと近くにいるのに。

最後の一歩だけは。

どちらも踏み込まないまま。

そんな日々が続いていた頃。

一通の招待状が届いた。

政府系機関と複数の民間企業が共同で開催する、国際交流を兼ねた大規模なパーティー。

国内外の企業。

公的機関。

研究機関。

海外からの招待客。

参加企業の一覧には。

KSサイエンス。

藤和グループ。

そして。

鷹宮グループ。

その名前が並んでいた。

「……また会わなきゃいいけど」

小さく呟く。

遼河さんが隣から招待状を見る。

「早紀子さんと蘭さんか」

「うん」

「来ても関わるな」

「分かってます」

「一人になるな」

また。

その言葉。

でも。

その時の私は。

深く考えなかった。

蘭には、もう警告した。

以前ほど姿も見せなくなった。

だから。

もし会場で顔を合わせても。

仕事に徹して。

必要以上に関わらなければいい。

それだけだと思っていた。

――まさか。

次に起こることが。

ただの迷惑行為では済まないなんて。

この時は。

まだ。

思ってもいなかった。