これで懲りる。
私は。
まだそう思っていた。
――けれど。
蘭は、それくらいで諦めなかった。
その十日ほど後には、遼河さんが登壇する業界セミナーへ現れ。
その後も、取引先のレセプションやチャリティーイベントなど、私たちが仕事で参加する場所へ何度か姿を見せるようになった。
一度なら偶然。
二度でも、まだそう言えるかもしれない。
でも。
回数が増えれば、さすがに話は別だった。
最初は遼河さんへ声をかけるだけだった蘭も。
次第に、私へ直接絡んでくるようになった。
「お姉様、毎日遼河さんと一緒なの?」
「仕事だから」
「秘書って、そんなにずっとそばにいる必要ある?」
「専属秘書だからね」
「仕事が終わってからも連絡取ってるでしょう?」
「業務に関係ない質問には答えません」
何度言っても。
聞かない。
そして。
ある日のレセプション。
とうとう、私の我慢にも限界が来た。
「あのパーティーの時だって、人がいたからあんな言い方をしただけでしょう?」
その言葉に。
足を止めた。
「蘭」
振り返る。
「それ、本気で言ってる?」
私は。
まだそう思っていた。
――けれど。
蘭は、それくらいで諦めなかった。
その十日ほど後には、遼河さんが登壇する業界セミナーへ現れ。
その後も、取引先のレセプションやチャリティーイベントなど、私たちが仕事で参加する場所へ何度か姿を見せるようになった。
一度なら偶然。
二度でも、まだそう言えるかもしれない。
でも。
回数が増えれば、さすがに話は別だった。
最初は遼河さんへ声をかけるだけだった蘭も。
次第に、私へ直接絡んでくるようになった。
「お姉様、毎日遼河さんと一緒なの?」
「仕事だから」
「秘書って、そんなにずっとそばにいる必要ある?」
「専属秘書だからね」
「仕事が終わってからも連絡取ってるでしょう?」
「業務に関係ない質問には答えません」
何度言っても。
聞かない。
そして。
ある日のレセプション。
とうとう、私の我慢にも限界が来た。
「あのパーティーの時だって、人がいたからあんな言い方をしただけでしょう?」
その言葉に。
足を止めた。
「蘭」
振り返る。
「それ、本気で言ってる?」
