「別の場所?」
「はい」
何となく。
嫌な予感ではない。
でも。
普通の転院の話ではない気がした。
「どこ?」
志水さんは。
すぐには答えなかった。
「今回の件は、旦那様ご自身の病状だけではなく、周囲に所在を知られないことが非常に重要になります」
確かに。
早紀子さんたちには。
今も。
お父様は長期出張中。
それで通している。
「そのため、国内で長期間入院されることは避ける予定です」
「じゃあ……」
「状態が整い次第、海外へ移っていただきます」
思わず目を見開いた。
「海外?」
「はい」
志水さんの声は。
静かだった。
「治療から療養まで、外部から所在を把握されない環境をすでに整えております」
所在を把握されない。
その言葉に。
改めて。
普通の療養ではないことが分かる。
病人一人を守るために。
そこまで。
「……要塞じゃない」
思わず漏れた。
志水さんが。
ほんのわずかに笑った。
「そのようなものかもしれません」
「誰がそこまで……」
言いかけて。
止まった。
お父様一人では。
できない。
海外。
厳重な警備。
医療体制。
そして。
このことを知っている人たち。
頭の中に。
一人の名前が浮かぶ。
でも。
まさか。
「志水さん」
自分でも。
少し声が震えた。
「その療養先って……」
「はい」
何となく。
嫌な予感ではない。
でも。
普通の転院の話ではない気がした。
「どこ?」
志水さんは。
すぐには答えなかった。
「今回の件は、旦那様ご自身の病状だけではなく、周囲に所在を知られないことが非常に重要になります」
確かに。
早紀子さんたちには。
今も。
お父様は長期出張中。
それで通している。
「そのため、国内で長期間入院されることは避ける予定です」
「じゃあ……」
「状態が整い次第、海外へ移っていただきます」
思わず目を見開いた。
「海外?」
「はい」
志水さんの声は。
静かだった。
「治療から療養まで、外部から所在を把握されない環境をすでに整えております」
所在を把握されない。
その言葉に。
改めて。
普通の療養ではないことが分かる。
病人一人を守るために。
そこまで。
「……要塞じゃない」
思わず漏れた。
志水さんが。
ほんのわずかに笑った。
「そのようなものかもしれません」
「誰がそこまで……」
言いかけて。
止まった。
お父様一人では。
できない。
海外。
厳重な警備。
医療体制。
そして。
このことを知っている人たち。
頭の中に。
一人の名前が浮かぶ。
でも。
まさか。
「志水さん」
自分でも。
少し声が震えた。
「その療養先って……」
