会う時の公園はいつも夜で。〜堕とそうとする君と躱すうち〜

「お母さんとお父さん、離婚する事になったの。」


夜8:00、信じたくない言葉が家に投下された。


「そ、うなんだ。」


うちだってもう高1。


これくらいの人生の亀裂なんて、小さいものだ。


そう、離婚なんて────。


お母さんが、口を開く。


「ごめんね、桜都( oto )。」


申し訳ない、と思っているのだろうか。


うちには、自分の事でいっぱいいっぱいのように聞こえるよ。


「……桜都、じゃあな。」


「……。」


返事は、返さなかった。


いや、返せなかったの方が正しいのかもしれない。


そんな様子のうちに、パパは目を細めた。


感情が読み取れない。


パパは、ドアノブを握って、外に出た。


もう二度と帰ってくることはないんだな。


寂しさが込み上げてくる。


「……。」


お母さんは、無情にパパが出て行ったドアを見つめていた。


もう無情なのかも分からない。


────だって、うちの視界は涙で限界だったから。