ラニアケア宇宙防衛隊とエイリアン

隊の中で1人しか持つことの出来ない、4つの称号は「特殊称号」と呼ばれている。

特殊称号を持つ人は、軍服の上から襟とケープ、称号のマークを付いたマントを肩にかけて、特殊称号のマークの付いた軍帽を被る。一般隊員と見分けが着くように。

僕は特殊称号のスペードを、愛花ちゃんは特殊称号のハートをいただいた。

スート特殊小隊の仕事は、地球に降り立ってしまったエイリアンの駆除や他惑星部隊の援助に行くこと。

他の隊員が宇宙空間で乗り物に乗ってエイリアンと戦う空中戦なのに対して、僕らは地上戦がメインだ。

『スペード、聞こえる?』

左耳に付けっぱなしの小型無線機から、スート特殊小隊の1人である「クラブ」の声が聞こえる。

この無線機は、一度付けたら自ら外そうとするまで外れない月人の作った、ワイヤレスイヤフォンに似た形の特殊機器。一対一の通信から、一部……そして、全体との通信まで色々と設定出来る優れもの。声も鮮明に聞こえるし、ざわざわした中でもはっきりと聞き取れる。

「うん、聞こえてる」

無線機に手を当てて返せば、クラブの『良かった……』という声が聞こえてきた。

『1体だけ、地球の東京にエイリアンが行った。至急駆除を頼む』

クラブの指示に「了解」と返すと、僕は無線機から手を離して立ち上がる。スペードマークの付いた軍帽を被り直した。

「地球にエイリアンが行ったそうだ。行ってくる」