隣の席の佐竹くんには…

「ライト君が周りからなんて言われてるか知ってる?『人をパシリに使ってるヤンキー』だよ?ひどくない?原因わかってるよね?」

「……」

ギュッと握られた拳。
白くなる指先。

…言おうとしてる。

でも、言えない。

「あんたのその見た目のせいだよ。せめて前髪切るとかしたらどうなの?マジでうっざいんだけど!」

「……」

唇がわずかに動いて、結局、イラ子の話を黙って聞いてるだけになってしまった。


……なんで…?


「はっ。何も言えないの?ダッサ」

イラ子が鼻で笑った。


…——ブチッ。

脳裏でそんな音がした。

「…—まれ」

「は?なんか言った?」

「黙れって言ってんの」

冷徹な表情に喉の底から出した低い声が、一瞬、女子たちの表情を消し去る。


そんな私の様子に佐竹君は驚いて言葉が出ないでいる。