隣の席の佐竹くんには…


先ほどの話に続きがあるかのようにライトが漫画本に目をやったまま語りはじめる。

「まぁ、世間では”幼なじみ”だとか”親友”とか言うかもしれないけど、オレらはそんな言葉で表せるような関係じゃないんだよね。言うとしたら”家族”だな」

“家族”と言ったあたりで、どや顔を向けてきた。

「へぇ…」

「反応薄っ。気になって仕方なさげだったのに」

「まぁ…気にはなるよね?」

「なんで?」

「なんでと言われても…」

なんでだろう?
首を傾げた。

「もしかして、好意持ってる、とか?オレに」

「はぁ?ないから。それは、ないから」

「うわ。フラれた。強調されてフラれた。つーか、冗談ですからー」

そう言ってケラケラと笑いだすライトを無表情で見つめる。


「ははっ。相変わらず表情ないなー梅沢は」

「そういうライトも相変わらず見た目ヤンキーだよね」

「ヤンキーじゃねぇから。中身普通の人だから」

どこがだ、と心の中でつっこんだ。

ライトとは一年の時に同じクラスで、隣の席になったこともあり、普通に話せる間柄だったりする。

お互い最初の印象は、

『なんだ、この無表情女…』
『なに、このライオンくそ野郎…』

といった感じで”最悪”だったけど。