隣の席の佐竹くんには…

「佐竹君、さっきはありがとう」

「早く痛み引けるといいね。ところで、先生に捕まったの?」

ノート運びをしてた事に疑問を持ったらしい佐竹君に、「あ、それはね…」と七恵が積極的に説明する。

「あ、そっか」と納得する佐竹君。

「隣の人はどーしたの?」

「萩谷君ね。あの人、先生に呼ばれてること忘れてると思うんだよね」

「萩谷ならさっき更衣室で、体操着丸めてキャッチボールしてたな」

「なにそれー。その調子だと自分が日直ってことすら忘れてるよね」

私の前方を歩いて楽しそうに話す二人。

なんか…
カップルみたいだな…。


…モヤッ。

なに、これ…。

胸の辺りでグルグルとモヤモヤが渦巻いている。

おかしい。
意味わかんない。

…疲れてるせいかも。

一限目から体育だったし。

きっと、そうに違いない。


うんうん、と納得したように一人頷いた。