隣の席の佐竹くんには…

「梅、ごめんね…」

「イヤ、気にしないで」

と、言ったものの、意外と手に負担が…。

七恵に気づかれないように、ノートを持つ手を少し動かしたりして、手の疲れを誤魔化す。


「梅沢さん」

背後から聞き慣れた声で不意打ちに呼ばれて、心臓がドキッと跳ねた。

お得意フェイスを意識して振り返ると、そこには佐竹君がいた。

「手伝うよ」

「え…あの…」

なぜか動揺してしまった。

七恵がコソッと言う。

「いいじゃん、いいじゃん。佐竹君にお願いしちゃいな」

そしてなぜかニヤケ顔。

この子、やけに楽しそうだな。

若干、納得しない気持ちもあるが、まぁ、でも、せっかく佐竹君が気を使ってくれてるわけだし?

こう言う時は、お言葉に甘えた方がいいのかな…?

うーん…

そうやってモタモタしている間に、佐竹君からノートの山をヒョイッと取り上げられてしまった。

「あ…ありがとうごじゃいます」

やだ…
動揺のあまり噛んじゃった…

佐竹君はフッと口元に笑みを作り、七恵もクスクスと笑った。

恥ずかしさが込み上げてきて、ほんの少し顔を俯かせた。