隣の席の佐竹くんには…

佐竹君の一言で、なに、この微妙な空気は…

この空気に気づいてるはずなのに、構わず佐竹君とライトは女子たちの間を通り七恵の方へ歩いていく。

「桜井、大丈夫か?」

「えっ!あ…うん!」

心配するライトに七恵は顔を赤らめ視線をそらす。

ライトに続いて佐竹君が「桜井さん、」と声をかけるが、それを「あのっ!」と尾形さんが遮った。

「私が桜井さんについて行きます!怪我させちゃったの私だし」

大衆に意思を表示するかのように片手を上げて言う尾形さん。

「はーい。あたしもそのほうがいいと思うー」
「私もー」

尾形さんに続き、クラスで一番目立つ女子グループから少し嫌味を含んだ同調の声が上がる。

なに、これ…

まるで佐竹君に保健委員の仕事をさせないようにしてるみたい…。

ものすごく、不快だ…

先生はこの雰囲気に気づいていないようだった。

腰のあたりで握られた拳がフルフルと震えだす。

この瞬間、嫌悪が一気に込み上げた。

ライトは顔一面に嫌悪感を滲ませている。

一番不快に思ってるのは佐竹君のはずなのに、その本人はただ黙ったままで。

佐竹君も佐竹君だよ。
何か言い返せばいいのに…

いよいよ私の感情が爆発しそうになった時だった。