「…私は言わない。ついで感覚でそんなこと言わないから」
多分、今までにないくらい真顔だったと思う。
「はぁ?」
ピシッとイラ子との間に不穏な空気が漂い、隣で七恵がおろおろし始めるが、口元は構わず動く。
「ついでに言うけど、佐竹君は暗くもないし、妖怪でもない」
「いやいや、なにマジになってんの?」
イラ子は小馬鹿にしたように鼻で笑った。
「あの見た目で明るかったら逆に引くわ。あんた、目おかしいんじゃないの?」
蔑むような目で見てくる。
…あぁ、これ以上、何言っても伝わらない。
ギュッと唇を噛みしめる。
「…佐竹君は、ロリ好き」
「は…?」
ボソリと聞き取れないくらいの声でそう呟きを残すと、女子トイレから出ていった。
