一人になった裏庭で、穏やかに吹く風をひとしきり感じていた。 自分の呼吸の音が戻ってくるのを感じた瞬間、涙が溢れ出して、そのまま下を向いてしゃがみ込む。 …ずっと、傷つけた人間として生きてきたと思ってた。 でも、それは、思い込みだったのかもしれない。 (…良かった) 心の奥底でつかえていたものが、涙と一緒に溶けていく。 体が、驚くほど軽かった。