隣の席の佐竹くんには…

佐竹君も外見だけで勝手に判断されている部分が多い。

そのことにどう思っているんだろう?

もし…

「私も…」
「ん?」

今まで思っていたことを素直に明かしたら…

「実は…佐竹君のこと根暗で、敬語しか話さなそうで、人と話すのが苦手そうで、一人称は僕って言ってそうで、魔術とか使えそうでとか勝手に思ってた」

佐竹君はどう感じるだろう?

「……」

「でも話してみたら意外と普通だし、意外と行動がアグレッシブだし、意外と話しやすい人なんだなって。印象変わった」

もっと佐竹君の中身を知ってみたい。
話すことによってなにか変わるかもしれない。

そう思った時には、口を突いて出ていた。

佐竹君は、前髪で隠れた目を何度かしばたたかせるとははは…と、こみ上げる笑いをした。

「オレそんな風に思われてたんだ。けど、魔術って…はははっ!」

「簡単に言うと、何考えてるかわかんない人って感じかな」

「それ言うなら梅沢さんだよ。常に無表情だから心理が全く読めない」

「訳すと無表情で冷徹でつまらない女ってことだね」

「そこまでヒドく言ってないけど…」

一度、沈黙。

そして、同時に「フハッ!」と笑いを吹き出した。