隣の席の佐竹くんには…


「で、さっき何見てたのー?」

「グラビア雑誌だよ。ライトはセクシーな女の人が好みらしいよ」

「せ、せくしー…」

そう呟いて七恵は自分の胸元を見てため息を吐くと、今度は私の胸元へじっと見比べるように視線を移した。

「梅って何気に胸あるよね…」

「別に…普通じゃない?」

ムゥッと口を尖らせる七恵に、少し考える仕草をとる。

「…これ、脂肪だよ」
「フォローになってないから!」

気力をなくしたように歩く七恵を励ましながら歩いていると、前方についさっき噂をしていたライトの姿が見えた。

その隣には佐竹君がいる。

うーん。

何度見てもあの二人には違和感がある。

二人を何気なく見ていると、隣で七恵が言う。

「あの二人、並んでると違和感あるよねー」

「うん」

「…前にね、ライト君が佐竹をいじめてるって話聞いたことあるんだけど、昨日のライト君見たらそんなことする人じゃなさそうだなって感じたけど…あくまで噂なのかなぁ?」

「一年の時から一緒のクラスだけど、人に暴力振るったり暴言吐いたりする感じはなかったよ。とにかく普通な感じ。外見はともかくだけど」

私の言葉に七恵は安心の笑みを浮かべた。

好きになった人が最低なヤツだったら嫌だもんね。

……好きな人、か。

好きな人を想ってる七恵は、いつも以上に可愛くて。

好きな人ができるとこんな感じになるのかなぁ?

まだよくわからない感覚だけど…

(なんか良いなぁ…)

なんて思ってしまった。