隣の席の佐竹くんには…

あっという間に一日の授業は終わり放課後。

文芸部に所属しているのだが、ほぼ帰宅部状態。

黙々と帰り支度をしていると、左隣から声がかかる。

「梅沢さん、これから部活?」

「今日は帰るよ。まだ体調も微妙だし」

佐竹君は「そうだね」と言いながら席を立つ。

「体調悪化させないようにね。じゃあ、また明日」
「あ…うん。また明日?」

なぜか疑問符を付けて返してしまった。

佐竹君は口元に笑みを浮かべて答えると、荷物を持って教室を出て行った。
佐竹君を見送った後、横からススススッと七恵が近づいてきた。

「どーしてあんな根暗君が響君と仲良いんだろう?」

根暗君て…。

「幼馴染みって言ってたよ」

「へぇ。けど、幼馴染みだからっていつも一緒にいる必要ないのにね」

確かに、幼馴染みだからといって仲が良いとは限らない。

言葉では仲が良いような感じでは言ってたけど、実際はどうなんだろう…?

本当に仲が良いんだろうか?

それとも、偽っている?

もし、偽っているとしたら仲が良いフリする理由はなんなのだろう?

佐竹君たちが一緒にいる理由はなに?

二人の外見が対照的すぎるせいで、やっぱりどうしても疑いの目で見てしまいがちだ。