隣の席の佐竹くんには…



「佐竹の隣ってことで一つ、“佐竹情報”教えてあげるよ」

なに、それ…

「面白そう」

ライトの一言に食いついてしまった。


「好きな科目は歴史」


…え?
情報ってそれ?


(ものすごくどうでもいいんだけど…)


そう思ったけど、

「へぇ。佐竹君のこと何でも知ってんだね」

とりあえず当たり障りのない返答をした。

「ダ…家族だからな」

得意気にニヤリとライトは笑う。

今、絶対”ダチ”って言おうとしたよね。

やたら「家族だ」と主張したがるところをみると、佐竹君のことを大事に思っているのかな?


「他に何か知りたいことあるなら教えてやるよ」

やけに嬉しそうなライトに、少し悩むような仕草をとってから思い出したことを問う。


「…佐竹君、別に太ってないのにどうしてダイエット食品なんか常備してるの?」

「えっ」

「さっき食べてたのって、ダイエットしてる人のためのお菓子だよね?」

今度はライトが悩むような仕草を取る。

「……あ。そろそろチャイムなりそうだから席に戻るわ」

そう言ってライトはゆっくりと腰を上げると、おとなしく自分の席へと戻っていってしまった。


(あの様子だと知らないんだ)