人形少女と二人ぼっち

私は、湯気の立つハンバーグとスープを見つめていた。

もし私が人間で、これを食べられたなら?

人間になりたいなんて一度も思ったことはなかった。私はどうかしている

花帆がキッチンに立った隙に、いのりは言った通り、私の皿から料理を自分の皿にこっそり移してくれた。そうして、夕飯も無事終わった

「まじでお腹いっぱい。やばいよ、もう無理」

「おいしかったでしょ?」

「うん、花帆姉、料理上手だもんね
ねぇ、今夜、どうするの? ましろって、どうやって寝るの?」

「あっ、そうだ、そのこと考えてなかった。もう一つベッドいるよね」

いや、いらない。私は、店にいるときも、一晩中、椅子に座って朝が来るまで、目を開けていた。人形は寝ない

「今日は、仕方ないね。ソファーに座らせて、ブランケットかけておく?」

「うん、そうするしかないかな」

いのりは、私を抱きかかえて、ソファーに移してくれた。私は人間よりも軽い。だけど、いのりとの体格差はほぼない。きっと、いのりは大変だっただろうと思う