私たちは友情しか知らない。

4人は屋上に繋がる階段の踊り場で話をしていた。

「これはあたしのせいよ。ごめんなさい」

「いや、言い始めたのはお前じゃないだろ?」

「おい、こんなこと話してても何にもならねぇって」

「おい、直緒」

朔が直緒を呼んで何かを耳打ちした。

「悠、香緒」

「わりぃな。俺たち2人で食うわ」

直緒と朔がそう言った。

「あらそう?もうなんでもいいわ」

完全に魂が抜けたような顔をした香緒が答える。

「「じゃ」」

直緒と朔が歩いて行ったあと。

悠と香緒は2人で中庭へ向かった。

ベンチに座った2人は無言でお弁当を食べ始める。

2人が食べ終わったところで悠が口を開いた。

「なあ」

香緒が少しだけ動いた。

「…何?」

「あのさ、やっぱりーーー」

「ーーー多分今謝りに行っても意味がないわ。余計に怒らせるだけだと思う」

「でも」

「仕方ないわよ」

悠が覚悟を決めたように一言発した。

「ねぇ、俺さ」

「…何?もうあんたの言葉なんてーーー」

「ーーー少しは音心にも非があると思う。本当に今回、悪かったのは俺たちだけか?」

「じゃあ何?音心を責めろっていうわけ?」

間髪入れずに香緒が反論した。

「っ。そういうことが言いたいわけじゃない」

「じゃあ何?あたしはね、今、自分が悪かったって思うことで自分の心を守ってるの…っ」

「その守り方はおかしいと思う」

悠に諭すように言われた香緒は目に涙をためて走っていった。

「もう良いわ」

という一言を残してーーー。