私たちは友情しか知らない。

6月の昼休み。

「ねーちょっとさー。かりりんとなかにっしーが付き合ったらしーよ?」

「えー。あの2人って確か同じグループだったよねー?」

『キラfive』のうちの女子、桐野(きりの)香緒(かお)白咲(しらさき)音心(おと)が昼休みに屋上で話しながらお弁当を食べていると。

「よーっす」

「またここかよ」

「そろそろここ飽きたんだけどー」

『キラfive』のうちの男子、内山(うちやま)直緒(なお)遠藤(えんどう)(さく)島崎(しまさき)(ゆう)が屋上のドアを開けて入ってきた。

「じゃあ悠たちが別のトコ行って3人で食べなよー」

音心が不満そうに答えた。

「音心はココ好きだもんな」

「うん。ココだけは譲らないんだから」

声をかけてきた直緒に音心が胸を張って答えた。

「まー確かにココちょっと飽きてきたわねー」

ご自慢の自分の爪を見ながら香緒が言った。

「え?!」

音心は絶望的な顔になる。

「もーいいもん!1人でもココで食べるんだから!」

「「「「は?」」」」

「もういいよ!4人は出てって!適当に『飽きない』場所探して4人で食べれば?!」

音心は怒ったように4人を屋上から追い出してバンッ!とドアを閉めた。

「ちょっと音心!あんたがいないと楽しくないんだけど!」

「じゃあ別の女の子探せば?」

音心が冷たく言う。

「何でそうなるのよ!」

「だって香緒はココ飽きたんでしょ?私、ココ以外でお弁当食べるつもりないから!」

「じゃああたしがココで食べるから!」

「もういいよ。飽きたんでしょ。早くどっか行って!もう私4人とは一生お弁当食べないもん!」

最後は宣言するように言った。

「出たよ。音心のイヤイヤちゃん」

「はー。もう勘弁だっつーの」

直緒と朔はため息交じりに行った。

「「は?」」

「もう行こーぜ」

「明日には直ってるぞ」

「もういいよ。早くどっか行って」

「ちょっと音心!あたしたち友達よね?」

「うん。元、ね。もう友達じゃなくなったから」

音心が完全に冷めた声色で言った。

「え…」

「「やっべ」」

直緒と朔が少し焦ったように言った。

「やっぱやべーわ。音心、『もう友達じゃない』っていうときは本気で怒ってる証拠なんだ」

「今回は結構ガチめに怒ってるわ」

直緒と朔がそう説明すると、

「え、ウソ…」

「絶対オレらのせいだよな」

香緒と悠が顔を青く染めた。

「ねぇ」

「「「「はい」」」」

「そこで喋るのやめてくれない?不快」

「ねぇ音心!お願い、許してくれない?」