私のイケメンヒーローは、どこかおかしい

2人は、同時に目を開けた。

そこは、あの公園だった。

ついさっきまで見ていた景色と同じはずなのに、今はまるで違って見える。

目の前にいる彼女を見つめる。

彼女もまた、彼を見つめていた。

長い間、ずっと探していた。

誰なのかも分からない。

顔さえ知らない。

それでも、心の奥にはずっと「大切な誰か」がいるような感覚だけがあった。

生まれた時から、ずっと。

そして今、その答えが目の前にいる。

彼がゆっくりと一歩近づく。

彼女も、一歩近づいた。

互いの顔を確かめるように見つめ合う。

「……間違いない」

彼の声が震える。

「君だ」

その瞬間、彼女の瞳から涙が零れた。

「……やっと、会えた」

彼の目にも涙が浮かぶ。

「ずっと……会いたかった」

次の瞬間、2人は同時に駆け出した。

そして、互いを強く抱きしめる。

腕の中にいる温もりを確かめる。

もう、夢じゃない。

もう、探さなくていい。

もう、目の前からいなくなる人を探し続けなくていい。

「……見つけた」

彼が、彼女を抱きしめたまま呟く。

「うん……」

彼女も涙を流しながら頷く。

「私も、見つけた」

2人はしばらく、何も言わずに抱きしめ合っていた。

そして彼は、彼女の耳元で静かに言う。

「今度こそ……ずっと一緒にいよう」

彼女は小さく笑って、

「うん」

と答えた。

あの時、願ったこと。

何度生まれ変わっても、君と出会いたい。

その願いは今、叶った。