マ国へ戻った翌日。
ルーファンスは、父である皇帝のもとを訪れていた。
「父上。お話があります」
皇帝は書類から顔を上げる。
「どうした?」
ルーファンスは一瞬だけ言葉を迷った。
けれど、もう自分の気持ちを隠すことはできなかった。
「俺には、好きな人がいます」
皇帝の手が止まる。
「……好きな人?」
「はい」
ルーファンスは、まっすぐ父を見つめた。
玄都国で出会った少女。
庭園で笑っていた姿が、今も頭から離れない。
「その人と出会って、自分が誰を望んでいるのか分かりました」
一方、その頃。
リュミエラ国でも、リリアが父である皇帝のもとを訪れていた。
「お父様。お話があります」
「何だ?」
リリアは胸の前でそっと手を握った。
そして、静かに告げる。
「私には……好きな人がいます」
皇帝が驚いたように目を見開く。
「好きな人?」
「はい」
リリアの脳裏に浮かんだのは、玄都国の庭園で出会ったルーファンスの姿だった。
名前を知った今でも、あの時感じた気持ちは変わらない。
むしろ、知れば知るほど強くなっていた。
二人はそれぞれの皇帝に、同じ想いを告げた。
自分には、心から好きだと思える人がいる。
その人を愛している。
けれど――。
二人とも、その相手の名前だけは口にしなかった。
ルーファンスは、父である皇帝のもとを訪れていた。
「父上。お話があります」
皇帝は書類から顔を上げる。
「どうした?」
ルーファンスは一瞬だけ言葉を迷った。
けれど、もう自分の気持ちを隠すことはできなかった。
「俺には、好きな人がいます」
皇帝の手が止まる。
「……好きな人?」
「はい」
ルーファンスは、まっすぐ父を見つめた。
玄都国で出会った少女。
庭園で笑っていた姿が、今も頭から離れない。
「その人と出会って、自分が誰を望んでいるのか分かりました」
一方、その頃。
リュミエラ国でも、リリアが父である皇帝のもとを訪れていた。
「お父様。お話があります」
「何だ?」
リリアは胸の前でそっと手を握った。
そして、静かに告げる。
「私には……好きな人がいます」
皇帝が驚いたように目を見開く。
「好きな人?」
「はい」
リリアの脳裏に浮かんだのは、玄都国の庭園で出会ったルーファンスの姿だった。
名前を知った今でも、あの時感じた気持ちは変わらない。
むしろ、知れば知るほど強くなっていた。
二人はそれぞれの皇帝に、同じ想いを告げた。
自分には、心から好きだと思える人がいる。
その人を愛している。
けれど――。
二人とも、その相手の名前だけは口にしなかった。
