噛み合わない二人の様子を見ていたマルコーは額に手を当て、これまでにないぐらい大きなため息を吐いた。
「...帰れ」
「は?」
ユリウスが不機嫌そうに聞き返すと、マルコーは持っていたペンを力の限り握りしめ、拳の中でペキッと折れる音が聞こえた。
「異常なしだ、とっとと帰れ!!!」
突然怒り出したと思ったら、マルコーは折れたペンとバインダーを机の上に叩きつける。
「お前のくだらん質問に答えてやったのに、なんだその態度は!?しかも、異常なしだと!?納得がいかん!!」
マルコーの診断結果に納得がいかないユリウスも声を張り上げ、とうとう怒りを露わにし始めた。
目の前の二人が険悪な雰囲気になっていて驚きを隠せないイザベラはどうしたらいいのかわからずオロオロと視線を泳がせる。
「うるせぇ!!お前らに付き合っていられるほど、暇じゃねぇんだよ!!!おい!!!こいつをとっとと追い出せ、業務の邪魔だ!!!」
憤っているマルコーに気に留めることなく、先ほどの看護婦が言われた通りにユリウスを部屋から追い出そうと椅子の背もたれを押し始める。
「はい、フローベルさん。終わりましたよー」
「ふざけるな!!中途半端な結果を出しおって...!!おい、止まれ!!!」
「はいはい、お大事にー」

