恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



そんなことよりも、イザベラはマルコーのよく倒れないなお前という言葉に激しく突っ込みを入れたい衝動に駆られていた。

毎日のように倒れているユリウスを介抱しているイザベラは今すぐにでも声を上げて、事実を伝えたくなるもややこしくなりそうになるため、口をぎゅっと噛み締める。


「一応確認するが、胸の痛みはいつからだ」

「...数日前からだ」

「痛みは常にあるのか」

「いや」

「どういう時に痛む」

「......」


ユリウスがイザベラに視線を送ってくる。

一人で答えられるか不安なのかなと思い、安心させるためにイザベラが微笑むと、すぐに逸らされる。


「...症状が出始めた時に、変わったことはあったか?」

「......」


もう一度、ユリウスから視線を感じたイザベラは、もっと安心させるために力強く頷いた。

そして、またすぐに逸らされる。