生きる

しばらくすると、ノックの音が聞こえた。

「おい、彩良。」

壁の向こうから、弟の声が聞こえる。

「な、なに?」

久しぶりに出した声はかすれて、キュッとなっていた。

小さかったようで弟には届いていない。

「おーい綾瀬彩良ーー生きてるかーーー」