どこかで、誰かの恋がはじまる
春
新学期 教室に射す 光の中 君の名前を 初めて知りぬ
隣り合う 机の距離は 三十センチ されど心は まだ千里かな
夏
夕立に 濡れし前髪 払う手を 見つめる我の 鼓動の速さ
花火待つ 人混みの中 肩並べ 言葉少なに 時は流れる
秋
体育祭 応援席で 声嗄らす 君を見つめる 我にも気付け
紅葉散る 帰り道にて ふと止まる 言い出せぬまま また明日と言う
冬
初雪の 降る朝道で 偶然の 振りして待ちし 我の浅知恵
クリスマス 交わす言葉に 勇気なく 結局今年も 「良い年を」とだけ
早春 告白
三年目の 春を迎えて なお迷う 自分に呆れ ついに口開く
「好きだった ずっと前から 今もまだ」 震える声で やっと届けり
返歌
「気付かぬふりを していたけれど 本当は 同じ想いを 抱いていたの」
その後
卒業式 同じ制服 脱ぐ朝に 新しき道 二人で歩む
三十一文字 積み重ねても まだ足りぬ これから先も 歌い続けん
――第48話 完――
春
新学期 教室に射す 光の中 君の名前を 初めて知りぬ
隣り合う 机の距離は 三十センチ されど心は まだ千里かな
夏
夕立に 濡れし前髪 払う手を 見つめる我の 鼓動の速さ
花火待つ 人混みの中 肩並べ 言葉少なに 時は流れる
秋
体育祭 応援席で 声嗄らす 君を見つめる 我にも気付け
紅葉散る 帰り道にて ふと止まる 言い出せぬまま また明日と言う
冬
初雪の 降る朝道で 偶然の 振りして待ちし 我の浅知恵
クリスマス 交わす言葉に 勇気なく 結局今年も 「良い年を」とだけ
早春 告白
三年目の 春を迎えて なお迷う 自分に呆れ ついに口開く
「好きだった ずっと前から 今もまだ」 震える声で やっと届けり
返歌
「気付かぬふりを していたけれど 本当は 同じ想いを 抱いていたの」
その後
卒業式 同じ制服 脱ぐ朝に 新しき道 二人で歩む
三十一文字 積み重ねても まだ足りぬ これから先も 歌い続けん
――第48話 完――



