どこかで、誰かの恋がはじまる

どこかで、誰かの恋がはじまる

毎週土曜日、彼女は僕の働く花屋で、同じ黄色いチューリップを一輪だけ買っていく。

理由を尋ねると、彼女は少し赤くなって「まだ渡せてない人がいるから」とだけ答えた。

今日、彼女は花束を差し出して言った。「やっと渡せる。……いつも花を選んでくれる、あなたに」