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20XX年 1月 17日 火曜日
この日、俺は朝四時に起きて、こっそり佐々木の眠る部屋へ戻った。
瑠華と離れるのが名残惜しかったが、きつく抱きしめあい、
「では、また後程」
「うん…」俺は瑠華にチュっとキスをすると瑠華は虚を突かれたように目をまばたき、けれど笑顔で手を振ってくれた。
部屋に戻ると、窓際のベッドで一人佐々木が爆睡していた。布団を脚で蹴飛ばし、浴衣も乱れている。
寝相悪すぎだろ。
俺、ベッドが一つしかなかったとしてもぜってー寝たくないわ。
チェックアウトは11時。でも少し前に出発しようと決めて俺たちは朝の9時にロビー集合に決めていた。あと少し仮眠できる。
俺はベッドに入り込み布団をかぶると
「柏木さん!好きです!」と佐々木の寝言が。
思わずビクゥ!となっちまった。
夢でも瑠華の夢を見てンのか?相当だな。
でも瑠華は俺のもんだもんね~
べっと舌を出して佐々木に「ふふん」と言った感じで勝ち誇った笑みを浮かべ、俺もやがていつの間にか眠りについていた。
翌朝7時に起きて俺はまだ眠っている佐々木を残して、もう一度大浴場に向かった。
大浴場に向かうまでに結構立派な土産物コーナーがあって、すでに着替えを終えメイクもし終えた瑠華が土産物店をふらふらしていた。
瑠華、早ぇえな。
「瑠華」と声を掛けると瑠華は一瞬びっくりしたようで「え?」と声を上げて振り返った。
「あ、啓…おはようございます」昨日(正確には今日の今日)だから妙に気恥しい。まるで付き合いたての恋人同士が初めて夜を共にした次の日の朝のような……
「何?土産選んでんの?」
「ええ、紫利さんに綾子さん、瑞野さんに…」と指折り数えている。全員女で何故だかほっとする俺。
それでも気になる。
「鹿せんべいのヤツは?」
「は?」瑠華は何を言われてるのか分からなかったみたいで
「昨日電話してただろ?偶然聞こえたって言うか。鹿せんべい買っていきますとか言ってた」
「ああ」と瑠華は気のない返事を返し
「彼にも何か選ばなければ、ですね」
やっぱ”彼”!!なんだ……



