タバコ休憩を終え、一応トイレを済ませ再び車に乗り込む。
そこからはちょっと時間にして一時間と言ったところか時間をかけ、次のSAは静岡だった。
俺たちは再びタバコ休憩とトイレ休憩に寄った。
ちょっと小腹が空いたから、俺は静岡おでんを数種類選んで佐々木もそれをつまんでいた。静岡おでんは初めて食った。
最初真っ黒な濃口醤油ベースのスープに驚いたが、牛スジ・モツ・黒はんぺんなどの具材が有名みたいで、そして青のりとだし粉(魚粉)をかけるのが通常だと言う。初めて食う静岡おでんは予想したよりその黒い濃口醤油の味があまり濃く感じなかった。青のりとだし粉を掛けると言う食べ方も斬新でなかなかうまくて満足。
瑠華はこの寒い中ソフトクリームを食べている。抹茶なのかその色は緑色をしていた。ソフトクリームを食べる瑠華。いかにも女子って感じで可愛くて思わず写真を撮りたかったが、いかんいかん……これは旅行じゃなく出張…と思っていると
「柏木さ~ん、こっち向いてください」と佐々木がスマホを瑠華に向けていて
おい!と怒りだしそうになったが「後で転送しろ」と俺は上司の権限を振りかざして佐々木に命令。
俺、どんだけよ。
「え?いやですよー」と佐々木は顔を歪めていたが
「いいから転送しろ」と血走った眼で言うと
「部長って彼女さんいませんでしたっけ?」と佐々木が白い目。
そーだった。俺、紫利さんと付き合ってるって言う設定だった。でも諦めるには惜しすぎる。だってソフトクリームを食べる瑠華なんて貴重過ぎるだろ!
その後は上郷SAまでノンストップで言ったが、流石に二時間近くも運転していると疲れてきた。
タバコを二本立て続けに吸って、コーヒーも飲んだが、しばらく長距離運転を…しかも慣れない車の運転で疲れてきた。
慣れないプロボックスだからだろうか、腰も尻も痛い。
コーヒーを飲み終え、俺は佐々木にキーを放り投げ
「わり、佐々木。ちょっと変わってくれ」と申し出ると
「え!僕殆どペーパードライバーですよ!無理ですって。それに運転者の名前は部長になってたじゃないですか」と佐々木は喚いたが
「バレないだろ。一々ドラレコの確認なんてしないだろうし」
「部長もお疲れのようですし、少しの間だけお願いできませんか?」と瑠華が言うと
「は、はい!」と頷く佐々木。
おい、俺の言うことは聞けなくても瑠華の言うことなら聞けるっていうんかよ。
でも瑠華……優しいな…
と言うわけで運転席には佐々木、後部座席には俺と瑠華。
やったぜ!少しでも瑠華の近くに居れて!
と思ったのも数分。
「佐々木さん!ウィンカー!ウィンカー出してください!」
「おい!今合流できたぞ!何とろとろしてるんだよ!」
「佐々木さん、もっとスピード出さないと合流できませんよ!」
「おい!今タイミングで入れたろ!」
何とか本線へと合流できたものの、佐々木は超!慎重運転で前のめりになってハンドルを握っている。
ルームミラーで見えた佐々木の目は血走っていた。
これ、ヤバくね!?



