Fahrenheit Ⅳ


次の日の午前中、あたしは葵さんを近くのカフェに呼び出した。最近できたと話題だったのに店内は閑散としていた。この辺は店舗がよく変わる。家賃の問題?それとも集客と収益のバランスが保てない?理由は様々にあるだろうが、途中であきらめてしまうのは残念だ。


そんなことを考えていると葵さんが現れた。


相変わらず葵さんの黒い髪には慣れないけれど、中身は葵さんだ。


「ヤッホー瑠華ちゃん♪嬉しいな~、瑠華ちゃんからの呼び出し♪」


「ちょっとお茶をする程度ですよ」あたしはすでに頼んでいたホットコーヒー、葵さんも同じものを頼んで彼は砂糖とミルクとたっぷりと入れた。


「私のカードが切れました」


コーヒーのカップに口を付け唐突に言うと、葵さんはカップに口を付けようとしていた唇を離して目をぱちぱち。


「それは……無くなったってこと?あいつ……空汰のヤツまた何かやらかした?」と目を上げる葵さん。


「ええ、詳しくは言えませんが二村さんは関係ありません。ですがまだ私には最後のカードが残っています。





葵さん、あなたが最後のカードです」




あたしが言うと葵さんは自分を指さし目をぱちくり。