「Weit…weit! After all, the only ones who know that your company provided a loan to my company and.
(ちょ…ちょっと待って。だってあなたの会社が私の会社に融資したのを知っているのはうちの会社と……)」
一人居た。
マックスだ。
あの男がジェイクの会社を潰そうとして?
「Oh my god…(なんてこと……)」思わず額に手を当て意味もなくうろうろしていると
『I’m truly sorry. I’m sorry for doing something that broke the promise I made to you and Cocone. But if things keep going like this, my company is in trouble.
(本当に申し訳ないと思っている。君と心音との約束を破るようなことをして。でもこのままだと俺の会社が危ない)』
「I know. Everyone cares about themselves.(分かってるわ。誰でも自分の身が大事だもの)」
そもそもジェイクに頼んだのが間違いだった―――?
マックスを甘く見ていた。あたしの会社は無事なのに、ジェイクを攻撃するなんて。
「I'm so sorry for what I did.(ごめんなさい、私のせいで)」
『No, it’s not your fault. Valentine’s power really is immense. You better not make an enemy of him.
(いや、君のせいじゃない。やっぱりヴァレンタインの力は強大だな。君も敵に回すなよ)』
ジェイクは―――マックスの仕業だと気付いている。
でもあたしを責めてこなかった。
「Jake, thanks for everything so far. You should step back now. If you do it now, the damage can be kept to a minimum.
(ジェイク、今までありがとう。あなたはここで手を引いて。今なら被害は最初上減に抑えられる)」
『Yes, I'm so sorry.(ああ、そうするよ。本当にごめん)』
通話を切って、あたしはナイトテーブルにギリギリと爪を立てた。
ここでジェイクに手を引かれたら、あたしは大きなカードを失うことになる。けれど他の方法が思いつかない。
マックス―――やってくれたわね。
あたしは親指の爪を噛んだ。



