Fahrenheit Ⅳ



そんなことを考えていると


TRRRR……


携帯に電話が掛かってきた。


”Jack”とディスプレイに表示されている。


ホントはJackじゃくJakeだけどね。


「Excuse me. phone call.(ごめんね、ユーリ、ちょっと電話)」とあたしはユーリの頭を撫で、紫利さんにも「すみません、ちょっと寝室に行ってきます」と言って鳴り続ける携帯を手に寝室に向かった。


ジェイクとは”あれ以来”話をしていない。


何だろう。胸の中がざわざわして気持ち悪い。アルコールは一口も口をつけていないのに。


「Hey.」と電話に出ると


『Hey』と気軽に返事が返ってきたから悪い予感と言うのは当たってなかったのか。


しかし


『I'm afraid I'll have to step aside.We received an audit from CAE out of the blue.Suspecting insider trading, he became suspicious of the company's investment in you.
(悪いが君の会社から手を引かせてもらう。抜ききうちでCAE(監査部長)から監査が入った。君への会社の投資について不信感を持った彼がインサイダー取引の疑いを持った)』


「What?(何ですって?)」


『Has your department been audited yet?(君の方には入ってないか?)』


「I haven't heard anything like that.(そう言う話は聞いてないわ)」


監査が入ったのなら啓や啓のおじさまの耳に入らない筈がない。でも二人ともそう言ったことを言っていない。


『So, does that mean only my company was targeted?
(つまり俺の会社だけ狙われたってことか)』とジェイクは深いため息をついた。