Fahrenheit Ⅳ



瑠華の相談事と言うのが終わり、そろそろお開きにするかという時になって俺の腹が鳴った。


恥ずかしくて腹を押さえていると


「やっぱり、何も食べていらっしゃらないんですね」と瑠華は苦笑い。「ここはご馳走します。お好きなものを頼んでください」と言われ


「いや、いいよ、俺が払う」と言うと


「いいえ、私の私情でこんな場所まで来てもらったわけですし、そういうわけにはまいりません」と律儀な瑠華。


これ以上言っても瑠華は引き下がらないだろうし、ここはお言葉に甘えることにした。


俺はタブレット端末をスワイプしていくと、ユーリがエビフライ定食の場所で身を乗り出した。エビフライが好きなのだろうか。分けてあげるつもりでエビフライ定食にした。


端末で注文するとそれから十分程で料理が届いた。


その間俺たちは他愛のない話で場を繋いだ。


主にユーリの話が殆どだったが、瑠華はいつも以上に素直に答えてくれた。メッセージが既読になったにも関わらずその後返信がなかったことなんてまるでなかったかのように、俺はその場を楽しむことができた。


それもこれもマックスがユーリを瑠華に預けてくれたおかげだよな、と思うと少しだけマックスにも感謝。


俺って単純??


エビフライ定食が届いて、その大きなエビフライをひとつユーリに分けてあげると瑠華は箸でエビフライを小さく切り分けながら


「ありがとうございます。気を遣っていただいて」と小さく頭を下げた。


「え?」


「ユーリがエビフライを食べたがってること、何気なく気づかれたんでしょう?」


ま、まぁそうだが。


「向こうでのガーリックシュリンプよりこちらの方が気に入ったみたいで」と瑠華は苦笑。


そっか、物珍しいもんな。


ユーリは俺が上げたエビフライをこれまた美味しそうに食べ、二人とも食べ終わったら今度こそお開きになった。