愛は重くて結構です

何がそんなに面白いのか、ケラケラと笑いながら隣へやって来た。

「すみません」

とりあえず謝っておけばいいだろう。
教師に報告されて生徒指導も面倒だ。

「?」

きょとんとした顔した彼女は、本気で困惑しているようだった。
丸い瞳が揺れている。
傷みを知らない栗色の髪は、彼女の柔らかい雰囲気を引き立てた。
男が想像する可愛い女。
彼女はまさにその理想通りの女だろう。

「先生に言わないんですか?」

「言わないよ」

ブレザーのポケットを徐に弄って、見覚えのあるパッケージが目に入った。

「だって私も同じの吸ってる」

彼女はニコリと笑うと、慣れた手つきでライターの火をつけた。