百文字ミステリー その違和感、見抜けますか?

「絶対に手を離すなよ!」
断崖絶壁。宙吊りになった親友の腕を、僕は必死に掴んでいた。しかし僕の体力も限界だ。
「もういい……離してくれ」
親友は涙ながらに微笑んだ。僕は泣く泣く手を離し、彼を地上へ下ろした。

【真相】
二人がいるのは断崖絶壁の「下」。親友は崖から落ちて宙吊りになっているのではなく、ロッククライミングで崖を「登っている」最中だった。僕は下で命綱のロープを持っており、手を離して彼を安全に地上へ下ろしたのだ。